軒樋と同じような役割をしているものに犬走りがあります。
犬走りは、建物の外壁の周りを囲うように作られた道状の部分で、建物の外壁に泥が跳ね返って汚れるのを防ぐために作られます。
犬が走れる程度の細さで作られたことから「犬走り」と名前がついています(諸説あります)。
(城の石垣や土塁と、堀の間に設けられた狭い空き地や土手、堤防などの傾斜上に設けられた平地も犬走りといいます。)
フリー素材で犬走りの画像が見つけられなかったので、イメージで探してみました。
日本庭園の一部という感じの方が強いですが、軒の下に砂利が引いてあるのでこんな感じなっています。
もっと一般のお家みたいな写真があればよかったのですが見つから無いですね。
犬走りは、砂利やコンクリートで作られることが多いです。
泥跳ねを防ぐだけでなく、雑草が生えるのを妨害したり、虫の侵入を防いだり(家の近くに草が生えないので)砂利で施工すると防犯(踏むと音がする)に利用されたりします。
軒先が周りが平らになるので歩きやすかったり物が置きやすくなったりします。
犬走りもメンテナンスをしないと機能しなくなります。
砂利の駐車場やコンクリートの駐車場をよく見ると思います。作られてから時間のたっている駐車場ですと、砂利が減って(コンクリートがすり減って)穴が開いていたり、ゴミが有ったり草が生えていたり、コンクリートがひび割れていたりします。
犬走りもメンテナンスをしないと駐車場と同じように傷んでいきます。犬走りの場合はヒビの隙間からくるシロアリなどの害虫にも注意しないといけません。
軒樋から同じ場所に水が落ちるのでコンクリートもえぐれてきます。砂利も減っていきます。
何事もほどほどにメリットとデメリットがあります。
何もなくとも経年劣化していきますので手入れはかかせません。
軒先から地面までの距離もありますので、交通量の多い道路に面しているなど条件が悪いと、風が強いときに滝が空に向かって流れるように雨水も逆流するかもしれません。
弊社は住宅の建築会社ではないので、
二階の屋根から落ちてくる雨はきちんと犬走りに落ちるのかどうかわからないですし、
電線から落ちてくる雨は結構衝撃が有るので傘ごしでなく直にあったったら痛いのかとかもわかりません。
犬走りに関することは建築会社にお問い合わせください。
施工の手間や軒樋の発達で犬走りを施工する家が減ってきています。
木造家屋からコンクリート施工へ。長屋の住宅から戸建ての住宅へ。拡大家族から核家族へ。
家の使い方も変わってきています。
住宅の環境や家の外観や使い方などによって考えてみてください。
弊社としては雨樋を付けて頂けると嬉しい限りです。