工事の見積書にある廃材処分費について。
工事の見積依頼をいただき見積書をお渡しいたしますと、まれに聞かれることがあります。
「自分で処分するから、処分費なくせないか?」や「(処分費が)安くならない?」
「ついでに持って帰って欲しい」的なニュアンスの事を言われることがあります。
弊社の見積では、諸経費(場合によっては撤去費)と廃材処分費を含めて一式で記入させて頂いています。
見積書の中では廃材処分費が雨樋の取り付けの項目より金額が高く見えるらしく、危険手当や処分費を減らせないかと言われる事があります。
下に過去に出した見積りを載せてみました。
一式になっているので、高いように見えます。
(何を使ったかわからないようにマスキングしましたが、値上げがあったりとしたので今とは値段が違います。)
端的に言うと、廃材処分費を安くするのは難しいです。
(職人だから当たり前の作業でしょ?危険手当はいらないでしょ?って言われた方もいましたがこういう人はお断りいたしました。)
工事現場で出た廃棄物は、
ゴミの種類によって処分方法が異なりますし、
ゴミを運ぶ運搬業者にも、国で定められた許可が必要なのです。
産業廃棄物の専門の業者に依頼しなくてはいけません。
廃材処分にかかる費用は、法律で「値引きをしてはいけない」と決まっています。
工事で出るごみは一般家庭で出される、可燃ごみや不燃ごみと処分方法は一緒ではありません。
自治体によっては、廃棄物の種類によって、何㎝以内に小さくすれば可燃ごみや不燃ごみで出せるところも確かにあります。
個人で自宅のDIYをする人がそうやって可燃ごみや不燃ごみの日に出されているのを見たのかもしれませんが、業者でそれはできません。
「なら、自分で不燃ごみの日に持っていくから、処分費を無しにして置いていってもらうのは?」と思うかもしれませんが、やめてもらいたいです。
不法投棄が問題になった事により、産業廃棄物の処理は法律でガッチガチです。
万が一、分別を間違えて回収されなかったりして、不法投棄になりましたら、
捨てに行った個人のお客様も怒られますが工事した業者も怒られます。
口頭注意より厳しく怒られると思います。
営業できなくなると困りますので、こちらで処分させてください。
産業廃棄物の分別や処理方法は、規制が厳しくなる傾向にあります。
規制が厳しくなれば費用も増加します。
廃材処分費が含まれているのは、不法投棄をしない、ちゃんとした会社であると思っていただきたいです。